"オタサーの姫"についての論考
用語説明
【オタサーの姫】
インドア系の男性メンバー(オタク)が集まりがちなグループに所属する、数少ない女性のこと。
希少な存在なため、チヤホヤされることが多く、第三者目線から”姫”と呼ばれる。
オタクサークルの姫の略。
【騎士・囲い】
姫に対し、周囲の男性陣を指す言葉。姫を守る存在に見えることから、そう呼ばれる。
【サークラ】
姫がきっかけでグループの人間関係が崩壊した場合、姫はサークルクラッシャーと呼ばれる。
姫を巡って男性陣が揉めるケース、姫が同サークル内に複数おり派閥争いになるケースなどが挙がる。
オタサーの姫=サークラ ではないので、注意が必要。
生態
https://gyazo.com/7dad150223080098b622625bae31a791 https://gyazo.com/3f9337e6add76310b66e10904a757795
※あくまでもイメージ
【服装】
なぜかフリルやリボンやレースを好む。ズボンは履かない。ニーハイソックスが多い。
axes femme辺りが特に人気。値段も安価で、上記要素をふんだんに含んでいる点が人気の理由と思われる。BABY, THE STARS SHINE BRIGHTなどの本格ロリータを購入しない理由は、オタク活動がオタサーの姫にとっては主題のため、服装にそこまでの費用を割けない。あと、囲いはロリータブランドは貢いでくれない。
髪型は黒髪が多く、ハーフツインテールを好むのが多い。一方でそれらに無頓着な姫もいる。
【口調】
声はアニメ声(舌足らずで、鼻にかかったような高い声)に寄せていることが多く、語尾や口癖として「ふにゃ~」などの鳴き声を発する。
次世代のオタサーの姫への指南
【必須要素】
オタサーの姫に必要な要素は大きく分けると下記であると言える。
オタクに対しての受容
オタク文化への浅くとも広めの知識
コミュニケーション力
【項目解説】
受容
まず姫になりたければ、オタクを受け入れなければならない。
オタクに限らず、女性との交流経験の少ない男性は、対応がわからず、動揺し一般的ではない言動をしてしまうことが度々ある。姫は、それに対し不快感を露わにすることなく、できるだけ笑顔で愛想よく接することが求められる。
オタクの服装などについても、例えばイベントではない街中にアニメキャラクターのTシャツを着てきたオタクがいたとしたら、否定せず「〇〇ちゃん(キャラクター名)だー!でも次は、オタク君の私服姿も見たいな~」などと返すとよい。
いかに否定せず、理想の形にオタクを変容させるかが姫力の見せどころである。
浅くとも広めの知識
姫として過ごすためには、オタクと会話を成立させる必要がある。
オタクは、自分の好きなもの(例:アニメ、ゲーム等)に心酔しており、一般的な世間話が通じないオタクすら散見される。
そんなオタクと会話を盛り上げ、仲良くなるために姫はオタク知識を身に付けておく必要があるが、オタク文化は広く、学問のように教科書があるわけではない。流行り、人気はあるが、対象のオタクが必ずその作品に詳しいとも限らない。
そのため、姫に求められるのは、「広く浅い」オタク知識なのだ。
広く浅いとは、具体的に言うと、会話対象となるオタクに「なにが好きですか?」と聞いて「あ、(作品名)ですね!」と返し、そこに出演しているキャラクターや声優などの要素が1つでも挙げられる程度であったり、持ち物・身に着けているものについて「〇〇(作品名)ですか?」と尋ねられる程度で構わない。
会話のきっかけになる、取っ掛かり部分が作り出せればいい。
自己の好きなものに対し知識が深い、愛好家という意味である「オタク」は、自身の好きなものについて語るのが好きな傾向にあり、同士で語り合うことももちろん求めている場合があるが、語るということに飢えている場合もある。
なので、1つテーマを与えさえできれば、あとは語りだしてくれる。
その語りだしを引き出す言葉として、有効な一文を取り上げる。
「(作品名)聞いたことあるんですけど、興味はあるけど詳しくは知らなくて…どんなところが魅力ですか?」
あとは、オタクが支離滅裂に語りだしても、専門用語が飛び交っても、興奮のあまり饒舌になっても、笑顔で頷き
「そうなんですね!〇〇さんのおかげで、さらに興味が沸きました!ありがとうございます」
と、言ってあげればよい。姫にとってもひとつ勉強になるはずだ。
Unferth(ウンフェルス).iconソクラテスはオタサーの姫だった……?(無知の知) Unferth(ウンフェルス).icon実際、ソクラテスは「サークル」に近いものを作っていた感がありますからね。
彼は自身の「人から答えを引き出す技術」を「産婆術」と表現しています(『テアイテトス』)。 適切に「知らない」と質問し、知識を深めるのが彼の目的ではありました。
ただぶっちゃけ「ソクラテスと話しているのが心地よい」という人もけっこういたでしょうねぇ。
よって、ソクラテスは「オタサーの姫(男)」である。Q.E.D
なるせ.iconソクラテスは元祖哲学オタクサークルの姫
コミュニケーション力
オタクを極端に二分すると「話したがるオタク」と「話すのが苦手なオタク」に分けることができる。
姫は相手のオタクがどちらのオタクなのか見極め、それに合わせ対応する必要がある。
「話したがるオタク」の場合、前述のとおり広く浅い知識を用いて、話題のきっかけを作り、あとは相槌や質問を入れてとにかくオタクに話をさせていく。具体的には「〇〇がお好きなんですね~どんなストーリーなんですか?」や「どこが好きなんですか?」など。「もしかして〇〇さんは、(声優名)さん好きだったりしますか?」などもよい。とにかく、話したがるオタクの話を聞いてあげれればいい。中身が理解できなくてもいい。語りたいタイプのオタクは、自分の話を聞いてくれたというだけで好感度があがるのだ。注意する点としては、この時、オタク側が必ず理路整然と話を展開できるとは限らないということだ。
普段話すことに慣れていない、かつ初対面のましては女性の前となると、緊張したオタクは、支離滅裂な会話展開をすることがあるが、深く考えず「聞いて、頷く」それだけでよい。
「話すのが苦手なオタク」の場合は、姫が話題を引っ張っていく必要がある。
この時選ぶ話題は、姫の好きなもので構わないが、オタクが理解できる内容であることが重要だ。でないと、オタクに「女の子は理解できない生き物」というイメージをつけてしまい、自分の囲いにすることができない。
共通の好きな作品について、姫から見てどこが好きか語るでもよし、オタクが名前は知っているが中身は知らない作品について、ネタバレの可否を確認しながらよさを語るでもよし。話すのが苦手なオタクにとって、自分が無理に話さなくても楽しい空間を作ってくれる子というイメージを植えつけられれば、それで好感度があがる。
慣れてくればオタク側も話すようになる場合もあるので、その時は聞き手に回ることを心がけるようにしよう。
Unferth(ウンフェルス).iconデール・カーネギーもオタサーの姫だった……?(傾聴力重視) なるせ.icon(デール・カーネギーについて調べながら)姫になりたければ読むべき本ですね
Unferth(ウンフェルス).icon人を動かす(意味浅)
なるせ.icon姫はオタクを動かすもの
以上の点が、次世代オタサーの姫への指南だが、近年「オタサーの姫」という言葉が有名になり、またオタサーの姫=サークルクラッシャーというイメージがついてしまっているため、オタサーの姫への風当たりは強い。
オタク側も姫になりそうというだけで、女性を排除しようとするなど、自分のサークルを守る傾向も見られ、あざとすぎるとそれはそれでウケが悪い。
「好かれよう、姫になろう」と努力するのではなく、単純にサークル内の一員になることを目指す方が、最近のオタサーの姫への近道なのかもしれない。
生成因子 オタサーの姫がどうして発生するのか?
【条件】
オタサーの姫発生の条件として、まずはオタクサークル(女性経験の少ない男性の集団)が必要である。
そこに珍しい生物である女性が入ることで、自動的に囲われ、姫となる。
【自動的な場合】
姫自身の意思とは関係なくオタクが勝手に囲うケース。
姫としてはただ、サークル活動を楽しみたいにも関わらず、自由に活動ができず困惑することもある。
【意図的な場合】
自動的に囲われる姫がいる一方で、この状況を望む姫もおり、自ら囲いを増やす動きをするケース。
具体的な行動は、前述の指南書のような内容である。
オタサーの姫の功罪
https://gyazo.com/bf88b75bcf6d7840bc090e069c810c75 【体験者:元オタサーの姫A】
17歳の頃、SNSのコミュニティで見つけた、共通の趣味をしているグループに入り、活動をしていました。
主な活動内容は毎週日曜日、オフ会と称された集まりに参加し、趣味の遊びを行うことです。
はじめて参加した日からしばらくは、そのコミュニティ初の女性ということをいろんな方に何度も言われました。
「女性が来たから態度を改めないと」「Aさんいるんだからその話題(おそらく下ネタ)は禁止!」という旨の発言をよく耳にしました。まだ当時、オタサーの姫という言葉が生まれる前だったため、私自身は「みんな優しくしてくれるな」と感じ、周りは「普段関わらない女性」というものに対しての扱いに困惑しているようでした。
個人的にメッセージが来て「わからないことがあったら自分でよければ教えます」という文章はしばしば頂きました。
可愛がってもらったなと今では思います。
【カメラに向かってごめんなさい 罪悪 編】
当時のグループのみんなに謝りたいことは、自分の意思をはっきり伝えず、みんなの気持ちに曖昧にしか応えなかったことです。最初に仲良くなったAくんをはじめ、一目惚れしてくれたというBさん、メッセージをくれたCくん、相談事に乗ってくれたDくんなど、複数の男性に好意を頂いていましたが「誰のも断りたくない」という気持ちから、誰のにでも「今の関係が楽しい」など曖昧なことを言ったり「彼女にならないともう仲良くしてくれない?」などと言ってごまかしたりしていました。
当時、年頃特有の不安定さがあり、迷惑をかけたこともありましたが、みんながお互いの気持ちを知りながらも、サークル内も平穏に保ってくれました。時に、試すような行動をし困らせることもあったなど、本当に迷惑をかけたなと、今では感謝と謝罪でいっぱいです。姫にはなったけど、サークラにはならなくて済んだのはみんなのおかげです。
【『A』という生き方 ※アエラ風 功利 編】
当時、姫でよかったなと思ったことは、まずは頂きものをたくさん頂戴したことです。
ごはんも連れて行って頂きましたし、オタク趣味のグッズやアイテムを頂くことも度々ありました。「俺は着てみたいけど男で着れないからAが着て見せて」とかわいいお洋服を頂くこともしょっちゅうありました。当時の私の服の趣味がちょうどいわゆる『姫ファッション』だったので、オタク受けがよかったんだと思います。髪留めから足元まで全部サークルの誰かから頂いたもので着飾れた日があり、その日は「みんなからもらったものに包まれて幸せ!」などと思っていましたが、今考えるととんでもない話だなと思います。
また、精神的にも助けられていたことがあり、私がTwitterでいわゆる病みツイをすると、それに気づいたサークルの誰かが必ず助けてくれました。万が一、見かけたものの手助けができないときは「姫が病んでるんだけど、誰かいける?」とサークル内で私をサポートする仕組みができていたらしいです。あとから知りました。
そのサポートのおかげで、私が知らない間に、私に攻撃しようとしてくる人を事前にブロックしてくれていたり、攻撃を受け、トラブルになった際も助けてくれました。姫としての恩恵は以上かなと思います。
https://gyazo.com/4236f72e9ccf8a3f592eba255db66234 【体験者:元サークルクラッシャーB】
20歳になった頃くらいだったと思います。趣味で行きつけのお店があって、そこでのコミュニティに所属していました。
近所だったということもあって、頻繁にそのお店に通いすぐに常連になりました。
同年代の子が多く、それまで遊びたくても電車で1時間近くの移動が必要だったので、近所にコミュニティができたことがとても嬉しかったのを覚えています。
そのコミュニティの人たちとは、お店での交流を超え、お互い近所ということもあり、地元のお祭りに参加したりいわゆる「リア友」のようなことをしていました。中でも、店員の1人がグループに積極的に参加してくれたこともあり、閉店後お店を使ったイベントが出来たのが特に楽しかったです。お店で特定のメンバーの誕生日会を行ったりしました。
事態が変わったのは、私がその店員に好意を抱いた頃です。そのことを別のメンバーに相談していたのですが、その人が私に好意を持っていたみたいです。店員さんをAさん、相談相手をBさんとしますね。そうして、メンバー間でぶっちゃけ話が出るようになったら、BさんはAさんに当然嫉妬していたし、Aさんをよく思ってなかった人だったり、Bさんを応援すると決めた人だったり、人間関係がしっちゃかめっちゃかになりました。
色々なことがありましたが、最後はAさん派、Bさん派に分かれちゃったし、そのことが原因でAさんにはひどく糾弾されるし、当時は辛かったですね。コミュニティ内で恋愛をしちゃいけないな、と強く思いました。
【カメラに向かってごめんなさい 罪悪 編】
もうとにかく謝るべきはあれですよね・・・完全に私のせいでサークル壊れたってことですね。
でも一番まずかったのは、Bさんの気持ちに全く気付かないままAさんのことを相談していたことですかね。優しいお兄さんだと思ってたんですよ。でも、あとから考えるといろいろサインは出てたな~って思います。ちょっとプライベートすぎるので書けないんですけど、妙に私のことを意識した発言をしてたりとか、今日私のこと考えてたんだってわざわざ言ってきたりとか。
あとは、Aさんが予想以上に嫌われ者だったことにも気づくべきだったなぁ・・・。今はどうなったかはわからないけど、直後は関係者みんなお店に行かなくなって、お店にも迷惑かけちゃいました。全部私のせいっていうのもおこがましいかもしれませんが、もっと周りを見た行動するべきだったなぁ。
サークルが壊れるときって一瞬なんですよ。LINEグループからどんどん人が抜けていくの見るの虚しかったです。
壊すことに快感を覚えるっていうイカれた女の子以外は、メンタルにくるのでサークル内での恋愛は慎重に行ってくださいね。
【『B』という生き方 ※アエラ風 功利 編】
よかったこと・・・。ほかの姫もそうだと思いますが、やっぱり物理的に得することは多いですね。
店員と仲が良かったので、ちょっと値引きしてもらったり、新商品を確実に手に入れさせてもらったり。
あ、店内に飾ってある好きなアニメのポスターを入れ替わりの時にもらったりしました。嬉しかったです。非売品のものなので。
とにかくチヤホヤされるので、ともだちはすぐにたくさんできます。
あと、多少わがままというか、空気読めないことしても許されてたように思いますね。
そういうズレた行動も含めてわたしだからっていう扱いをしてもらえました。ほかの子だと怒られるけど、私だと笑って許されるみたいな。そんな感じかな。
https://gyazo.com/14944f14d830c309a10fab002d35bfea 【体験者:現オタサーの姫C】
20代半ばの頃、今のグループのメンバーに出会いました。ディスコードっていうツールがあるんですが、とあるジャンルのファンサーバーがあって、そこがもう人数が多くなり過ぎたので個別サーバーを作ることにしたんです。っていうのは建前で、ファンサーバーのアクティブメンバーで私が唯一明確な女性だったんですが、その私を含んだ仲良しグループに対して匿名のメッセージが来たんです。「女囲んで気持ち悪い」みたいなやつ。もうオタサーの姫っていう言葉が流行した後で、複数の男+1人の女っていう構造はそれだけで叩きたがる人が現れるんです。じゃあ、わざわざそこにいる必要ないよねって、個別サーバーを立てることになって、初期メンバーから少しずつ信頼できる人や交流を持った人を増やして現状のグループになりました。
女性は私しかいない、いわゆるオタサーの姫の状態ですが、平和にやってます。実は、メンバーの1人と付き合ったり別れたりを繰り返してますが、うまくグループには隠しているので、平穏を維持できていると思います。ほかのメンバーとは恋愛関係は一切ないです。
今は少し疎遠気味ですが、イベントがあれば集まると思うので、このままいい距離感で仲良くしていきたいです。
【カメラに向かってごめんなさい 罪悪 編】
基本的に平穏なんですが、1つだけトラブルがあったことがありました。
どうしても私とうまがあわないメンバーがいて、寄り添おうと頑張ったのですが、難しかったです。
結局彼はグループを抜けてしまいました。その時「Cさんは姫だから、自分には味方はつかない」みたいなことを言われたので、そういうつもりなくてもやっぱりこの構図は姫に見えちゃうんだなって。そうすると対立したとき、男の人からするとものすごく不利に感じるんですかね…。
あとは、グループ内で1人交際と破局を繰り返している彼に関しては、彼がグループの別のメンバーに相談してるみたいなので、その相談相手に申し訳ないですね。黙っててくれて感謝です。
【『C』という生き方 ※アエラ風 功利 編】
今のサークルにいてよかったなと思うことは、まずはイベントに当選する確立が1人の時より確実に高くなりました!連番を組んでもらえるので…!あと、落選した時に真っ先に声をかけて頂いたこともあります。どうしても行きたかったイベントだったので助かりました。あとは、話題の中心に置いてもらえることが多いなと感じます。オフで遊ぶ企画とか立てるんですけど、私の意見がすごいよく通るんですよね。みんなあまり意見を言わないのもあるけど…w
イベント関係が一番のよかった部分ですかね。チケット連番連れてってもらったこともあるのもですが、いけなくなったから無償であげると言ってもらえたり、急遽出演メンバーが発表されてどうしても参加したくなった時に、チケットを譲ってもらったり。なにより、今でも楽しくみんなと過ごせてることが一番いいことです。
愛される姫、愛されない姫の違い
本項目を記載するにあたって、まずは『愛される』の定義確認を行いたいと思う。
前項で3人の”姫”に話をしてもらったが、それぞれの特徴を挙げると
サークル内で複数の男性から恋愛感情を向けられるも、サークルの輪を維持したA氏
サークル内で恋愛関係を明かし、サークルを崩壊するきっかけを作ってしまったB氏
サークル内の紅一点でありながらも複数の男性とは恋愛関係にならなかったC氏
以上である。
ここに追加してサークルで紅一点とならない、一般的なオタク女子を加えた4名を比較するのが、下記の図である。
https://gyazo.com/bea0c90d3d41123319785db3cb3776ef
まずは「愛される姫」に結論を置くため、一般的なオタク女子は話題から除外するとして、複数人に恋愛関係を迫られたA氏、B氏を仮に愛される姫とする。しかし、B氏は自身をきっかけにサークルを崩壊させてしまっており、愛され続けた姫とは言えない。また、複数の男性から関係を迫られたわけではないC氏についてだが、彼女は実態はどうあれ第三者視点からは複数の男性に囲まれた『オタサーの姫』であることは間違いないと言えるので、愛されている姫とする。
つまり、「愛される姫」とは実際に愛されているかはさておき、まずはサークル内にいてもサークルを崩壊させないこと。自分の城をしっかりと維持できる姫のことと定義する。
そのため、愛されない姫とはまず一言で表すなら、サークルの人間関係を悪くする姫である。オタクも姫のことは大事だが、自分たちの活動や友人関係だってもちろん大事である。また、サークルに所属するオタク全員が姫に恋愛感情を抱くわけではなく、友人として姫と接しているオタクからすれば、1人のせいで自分の周りの人間関係が崩壊するなどたまったものではないだろう。
なので、愛される姫は万が一複数の男性と関係を持ったとしてもそれをうまく隠す。もしくは、知られたとしても上手にオタク同士の横のつながりを形成させる。自分が中心となってコミュニティを形成させられるのが、愛される姫になるコツである。
もっとも、知られて崩壊するリスクを考えれば、愛される姫として過ごす最善策は恋愛関係を持たず、よき友人としてサークルに所属することだと言えるが。
"当事者論考"『面倒くさいサークルクラッシャーが周りにいたらこう対処せよ』
https://gyazo.com/82d1dac97f04288db13566ed6d834e62 元サークルクラッシャーBさん
この項目では、某日某所にて過去にサークルを壊してしまったという過去を持つBさんとインタビューを行い、その様子を記述していく。
本日は、サークルクラッシャーの対処についてお話をして頂きたいと思います。よろしくおねがいします。
B:よろしくおねがいします。頑張って話しますー!
早速ですが、オタクサークルにクラッシャーが入った場合の対処ってどうしたらいいですかね?
B:サークラの対処ですかぁ。どうしようもない部分もあるかもですけど、オタクが出来るだけサークラと適切な距離を保つことが大事だと思います。たまに耳にする話だと、現実の恋愛もゲーム感覚に捉えてる人がいて、相手が自分に落ちたらクリア。で、次にいくみたいな。そういう人がオタサーに入るともう片っ端からオタクを食い漁るので本当に厄介だと思います。なので、オタク側が頑張って落ちないようにしていく。
例えば、ちょっと大変かもだけどオタク同士で「〇〇さんから連絡ってくる?」みたいな話できたらいいですよね。サークラの場合、複数人に気があるような個人メッセージ送ってると思うので、そういうのがDMとかLINEとかで来てないか確認しあうとか。よく聞く言葉にオタクの「あの子は姫とかサークラとかとは違うから」っていうのあるんですけど、そうやって擁護されてる時点で少なくともよくても姫だから!下手したら、そうやって擁護してるそのオタク君!姫のこと好きだよね!?その気持ちうまい具合に利用されるかもよ!?って言いたいですね…。すみませんアツくなっちゃいました。(お茶を飲む)
な、なるほど。でも、個人連絡の共有ってちょっと気が引けますよね…
B:まぁ、そうですよね。そしたら、あれですね。前段階として、そのサークルの活動内容に興味があるのか、単に男漁りしにきてるのか判断するために、活動内容への熱心さをよくチェックするとかいいと思います。あんまり活動自体には興味なさそうってなると、あれ‥?って思っちゃっていいと思います。それで怪しいなって思ったら、オタクたちがちょっとずつ距離をとっていくみたいな。
なので、まずはその集団の活動への熱心さを見て、おかしいなって思う行動があったりしたら、オタク同士でちょっとずつ連携を取り合ってみるみたいな。とにかく冷静さを欠かないことが大事だと思います。参考になれば幸いです。
オタサーの姫の恋愛思想の傾向
複数の男性から関係を迫られることを求めるオタサーの姫。その恋愛思想は一言で表すなら、その名の通り「お姫様」でいることを目標としているだろう。
どの男性からも自分が一番とされることを求め奔走する。自尊心が低く、いわゆるメンヘラを兼ね備えている姫も少なくない。そのため、囲いの男性が他の女性に目移りしたような発言をしたり、ほかの女性がサークル内に入ってくるとひどく情緒不安定になる。オタク側も恋愛に自信がないケースが多く「この子(姫)以外自分と一緒にいてくれる女の子なんていない」と思い込み、姫の多少ではないわがままを受け入れてしまう。こうなってしまうと手がつけられない状況に陥り、わがままお姫様とその囲いたちの完成だ。
ちやほやされることを望む姫の多くはこの状態を理想像とし、自分の城を築く努力をしている。
オタサーの姫と周囲への影響、どのような機能を持って社会と関連しているのか
【オタサーの姫の有効活用】
さて、ここまでオタサーの姫について、基本的にはデメリットを中心に述べてきた。では、オタサーの姫にはメリットは全くないのか。そういったことはもちろんない。
というtogetter(ツイートまとめ)によると、オタク目線からしても「オタサーの姫を囲ってワイワイするのは楽しい」とのこと。姫のいるオタサーとは、オタク本人からすれば可愛いと感じる異性と楽しく趣味の話をしている状況であることから、内部実態がどうなっていようと、楽しいのは第三者視点からでも明らかであろう。むさくるしい男性だけのオタクサークルに現れた女性。それがオタサーの姫なのだ。
最後に
オタサーの姫という言葉が広まり、姫がきっかけでサークルが崩壊することが多いことから、紅一点のオタク女子である、オタサーの姫はサークルクラッシャーというイメージがつけられ、悪い印象となった。しかしながら、オタクサークルに女性が1人だけいる状況だからといって、外野がそれを叩くのはナンセンスである。姫もそれを囲うオタクたちも、彼らは誰にも迷惑をかけていない。趣味の合う仲間同士で遊んでいるだけなのだ。
例えるなら、空き地で草野球をしていたら、ある日ポッと1輪の花が咲いた。だからチームメンバーでその花を大切に可愛がった。それのどこに問題があるのだろう。その花を美しいと思い過ぎて、ある日を境に1人また1人と正気を失っていっただけなのだ。
姫はニコっと笑っただけかもしれないし、オタクはコロッと恋に落ちただけかもしれない。
そこで起きていることは、一般の男女となんら変わりない出来事なのだ。
これは筆者の余談だが、
https://gyazo.com/474f1ed78c1115d0dcdd262807c8a343 https://twitter.com/557dg4/status/903182856179990528
なんなら、姫も大変なのだ。
謝辞
お読み下さりありがとうございました。
完全な個人研究なため、本文の内容に対する編集を加えたい場合お手数おかけしますが、なるせ宛にご連絡を頂戴下さりますと幸いです。
また、最後に本稿を書くきっかけをくれた浅井ちゃん、本稿の独自研究に付き合ってくれた友人・知人たち、このページを読んでくださった方への感謝と益々のご活躍をお祈りいたします。 ◇◆--------コメント欄--------◆◇
なるせ.icon質問・感想などありましたらぜひに
カタ.iconめちゃくちゃ面白かったです!
相川計.iconあまりに面白くて吐きそうになりながら3回に分けて読みました。
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